医療には様々なアプローチがあります。日本では、東洋医学と西洋医学という大きな分類がなされており、それぞれにメリットとデメリットがあります。東洋医学とは、古代の中国で生まれたもので、およそ2000年の歴史を持っていますが、現代では西洋医学の資格を持っていなければ東洋医学を施すことができません。
西洋医学とは、ルネサンス期より発達した医学であり、現代の日本でも主流となっている医術といえるでしょう。日本では、かつては東洋医学を中心とした治療が行われてきましたが、明治維新以降急速な西洋文明の導入が進み、西洋医学は日本でも浸透していきました。
現在も日本の医学の中心は西洋医学ですが、1990年代に東洋医学と西洋医学の二つを統合する考えが生まれ、2005年からは統合医療に関する研究が推進されています。西洋医学では、投薬や手術という手法で疾患部分を手早く治療するというメリットがありますが、東洋医学は、体の不調を内側から根本的に解消するという考え方に基づき、痛みを緩和したり、自然治癒力を向上させて病気になりにくい体を作ることに効果的で、双方の長所を融合させたのが総合医療です。
総合医療では、医師は疾患の種類により、二つの医学を適宜組み合わせて活用することで、痛みが少ない医療を提供できるほか、病気の早期発見や健康維持、病気の予防、さらには医療費の軽減などといった効果を生み出すことができます。そのため、こちらのサイトにも書かれていますが、今後は総合医療が日本の医学の中心になるといえるでしょう。